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2019年

【吹奏楽名曲紹介】交響詩「スパルタクス」(ヴァン・デル・ロースト)

「スパルタクス」ざっくり解説 「指輪物語」でお馴染みの世界的吹奏楽の巨匠ヴァン・デル・ローストの作品を日本に知らしめた大事な曲です。今でこそヨーロッパの吹奏楽作品が盛んに演奏されるようになりましたが、その先駆けとなった作品です。 近年は演奏される機械の少ないこの曲ですが、「カンタベリーコラール」をはじめ、ロースト作品は日本の吹奏楽のスタンダードとなりました。日本の吹奏楽の世界地図に「ヨーロッパ」と […]

【吹奏楽名曲紹介】アッフェローチェ (高 昌帥)

「アッフェローチェ」ざっくり解説 春日部共栄高等学校による2014年の委嘱作品で、高先生のマインドスケープと対をなす形の、もっともっと知られてほしい素敵な作品です。 愛情深くという意味の音楽用語、「Affettuoso」と、荒々しくという意味の「feroce」をつなげた造語をタイトルとしており、優しく美しい愛の溢れる旋律と激しい情愛を感じさせる躍動感がヤミツキになる一曲です。 「作曲者の新たな側面 […]

【吹奏楽名曲紹介】追憶 Dreamfragment (江原大介)

「追憶」ざっくり解説 吹奏楽の世界というのは、「全国大会で金賞を取らないと見向きもされない」という悲しい風潮が少なからず存在します。この曲も埋もれてしまっていますが、大変旋律が美しいオススメの一曲です。 2011年にグラールウィンドオーケストラの移植によって発表された作品です。大変美しい主題が急緩急という構成で奏でられる、演奏効果も非常に高い作品で、どのパートにも仕事がある、大変オススメの作品です […]

【吹奏楽名曲紹介】「…そしてどこにも山の姿はない」(シュワントナー)

「…そしてどこにも山の姿はない」  この曲は、今となっては古めかしい単語となってしまった笑、「前衛音楽」というジャンルで、いわゆる現代的というか、既存の記譜や音楽の作り方に捉われない発想を用いた作品です。 楽器編成だけでなく打楽器を中心とした奏法、拍ではなく秒数を指定するといった特殊なコンセプトによる作品で、一般的な吹奏楽で演奏するのは議論を湧き起こしている曲でもあります。 「現代詩から着想を得た […]

【吹奏楽名曲紹介】ア・ウィークエンド・イン・ニューヨーク (P.スパーク)

「ウィークエンド・イン・ニューヨーク」ざっくり解説 ニューヨークのイギリス人 スパーク ブラスバンド作品や「宇宙の音楽」でお馴染みのスパークのエンターテインメント性バッチリの娯楽的作品です。演奏するのはそれなりに難しいですが、愉快で素敵な世界が味わえます ガーシュインの「パリのアメリカ人」ならぬ、スパーク版の「ニューヨークのイギリス人」といったコンセプトの曲で、スパークが街中で感じた「ストリート・ […]

【吹奏楽名曲紹介】復興 (保科 洋)

「復興」ざっくり解説 東日本大震災の前の年である2010年にヤマハ吹奏楽団創立50周年を記念して作られた作品ですが、2012年に当時の東海大付属第四高等学校をはじめ、多くの団体が演奏し爆発的なヒットとなりました。 震災とは直接の関係はないものの、多くのバンドが「復興」という言葉を東日本大震災と繋げて演奏したのではないでしょうか。吹奏楽愛好家の中にも、東日本大震災のための曲と勘違いされている方もいる […]

【吹奏楽名曲紹介】宇宙の音楽 (P.スパーク)

「宇宙の音楽」ざっくり解説 「ハイハイかっこいいかっこいい!」以上です。ひと昔前はそんなにメジャーではありませんでしたが、今では手の届く憧れの曲の一つではないでしょうか? 邦題には様々な議論がされており、原題のイメージを優先するのであれば、「天球の音楽」、「天体の音楽」という方が近いのかもしれません。しかし、やはり「宇宙の音楽」という名前のインパクト性もあり、こちらの方が親しまれている印象がありま […]

【吹奏楽名曲紹介】吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」 (伊藤康英)

「ぐるりよざ」ざっくり解説 吹奏楽の作・編曲でお馴染みの伊藤康英先生の代表曲の一つで、「叙情的〈祭〉」と並んでよく演奏される曲です。海上自衛隊大湊音楽隊の委嘱作品だった「叙情的〈祭〉」を指揮した岩下章二隊長が長崎の佐世保音楽隊長に転任した際に委嘱されたのが「ぐるりよざ」です。 「叙情的〈祭り〉」では青森のじょんがら節などがテーマとして使われ、「ぐるりよざ」では長崎県生月島の隠れ切支丹による「オラシ […]

【吹奏楽名曲紹介】三つのジャポニスム (真島俊夫)

通称「三ジャポ」でお馴染みの日本を代表する吹奏楽の名曲で、真島俊夫先生による、日本で最も親しまれているといっても過言ではない吹奏楽オリジナル作品です。初演は2001年に東京佼成ウィンドオーケストラによって演奏されました。 西洋の音楽技法と和風テイストを見事に融合させた作品として、海外でも高い評価を得ている日本が誇る吹奏楽作品です。余談になりますが、ウィキペディアに乗っているほど有名な?作品です。 […]

【吹奏楽名曲紹介】光は大宇に満ちて〜シンフォニックバンドのために (田中 賢)

「光は大宇に満ちて」ざっくり解説 メトセラなど、ヤマハ吹奏楽団の委嘱作品でお馴染みの田中先生の作品の中で筆者がお気に入りの一曲です。高知県の鏡野吹奏楽団の第30会定期演奏会のために委嘱された作品です。 現代的な作風や重厚なサウンドの曲が多い田中賢作品ですが、この曲は優しい旋律や木管楽器のソロ回し、メロディックなクライマックスが印象的な作品です。もちろん打楽器も大活躍です! 題名の「大宇」は「そら」 […]