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2019年6月

【吹奏楽参考書】一音入魂!全日本吹奏楽コンクール名曲・名演50 part2

リンク 大人気となった全日本吹奏楽コンクール名曲・名演50の第2弾です。第一弾と同様に冨樫先生の楽曲解説と、名演解説、名盤紹介もあり充実した内容です。 第一弾の翌年に出版されたこともあり、特に大きな違いはありませんが、心なしか玄人好みの曲紹介が増えているような気がします。 第三弾が出てこないのが残念ですが、近年のレパートリーの固定化が進むコンクール業界とは違う、古き良き時代の演奏や作品がたくさん紹 […]

【吹奏楽参考書】 一音入魂!全日本吹奏楽コンクール名曲・名演50

リンク 今から10年以上前、2007年に発行された吹奏楽関連の書籍でもっとも古いものの一つです。全日本吹奏楽コンクールの演奏に関して大量の楽曲・作曲家情報、逸話などが詰まっています。 それぞれの楽曲の全国大会初演の年度、グレードや人気度、発行当時の演奏回数や成績表に加え、有名音楽ライターである冨樫鉄火さんの重厚かつ読みやすい楽曲解説が付いています。各楽曲の名演奏を紹介する記事も付いており、参考コン […]

【吹奏楽名曲紹介】 第六の幸福をもたらす宿 (マルコム・アーノルド)

日本の吹奏楽業界の中でもっともヒットしたアレンジ作品の一つで、作曲家としてのアーノルドは知らないけどこの作品は知っているという人も多いかと思います。 1996年に全国大会に登場して以来、演奏されない年はないと言って良いほどの演奏頻度を誇る名作です。近年は天野正道先生なども編曲を手がけていますが、やはり瀬尾宗利先生の編曲が有名です。 演奏難易度はカットやアレンジにもよりますが、中高生も演奏できる難易 […]

【吹奏楽名曲紹介】スクーティン・オン・ハードロック (ホルジンガー)

ノリノリのジャズっぽい雰囲気に包まれた急ー緩ー急の三つの組曲からなる、ホルジンガーの代表作です。 タイトルは「ハードロック通りを駆け抜ける」という意味で、テキサス州でかつてメインストリートとして栄え、今では荒れ果ててしまった荒涼な通りをイメージした作品です。 副題に、「三つの即興的ジャズ風舞曲」とあり、ジャズのイディオムやニュアンスに富んだ面白い作品です。 編成が普通の吹奏楽と少しだけ異なるパート […]

【吹奏楽名曲名演】 たなばた (酒井格)

世界で人気の吹奏楽スタンダード 世界的に有名な日本生まれの吹奏楽作品で、多くのファンがいる名曲です。正式なタイトルは「The Seventh Night of Juluy」で、デ・ハスケ社から出版され世界中でヒットしました。 親しみやすい旋律とシンコペーション、急緩急の王道の形式などといった世界的にも吹奏楽のオーソドックスな内容ですが、吹いても楽しい、聴いても楽しい作品です。 なんと酒井先生が高校 […]

【吹奏楽名曲紹介】 吹奏楽のための「天使ミカエルの嘆き」 (藤田玄播)

1978年のヤマハ吹奏楽団の委嘱作品で根強いファンのいる名作です。天使ミカエルは大天使とも呼ばれる天使の中でもっとも偉い存在で、黙示録で出てくる審判の日で終末のラッパを鳴らし、悪魔と戦うことで有名です。 この作品の中でも戦いを描写している雰囲気やラッパが効果的に使われている場面があり、宗教的な着想を持つことが伺われます。 作曲者の藤田玄播先生は、2003年に洗礼をうけ、「ミカエル藤田玄播」となった […]

【吹奏楽名曲紹介】 吹奏楽のための「風之舞」 (福田洋介)

2000年代に入って最初の大人気課題曲とも言える、福田先生の代表作です。2004年の全日本吹奏楽コンクールの課題曲として数多くの団体に演奏されました。 新しいジャポニスム系 課題曲という短い時間の中でも「急緩急」というしっかりした構成と和の世界観が感じられる満足感の高い作品です。課題曲ということで、一般的な楽器を用いながらも十分に和風な演奏ができるよう工夫されています。 全ての楽器に美味しいところ […]

【吹奏楽名曲紹介】 交響曲第1番 (天野正道)

吹奏楽の巨匠、天野正道先生の初の交響曲はグラールウィンドオーケストラによる委嘱で、佐川聖二さんの指揮でミューザ川崎シンフォニーホールで、2010年6月6日に世に出されました。 四つの楽章からなるこの交響曲は、いずれもグラールウィンドオーケストラが委嘱に関わった3つの独立した楽曲を元に作られ、四楽章のみ交響曲の終楽章を念頭に書かれています。 楽曲構成は、以下の通りです。 第一楽章:幻影-ファントム  […]

【吹奏楽名曲紹介】 アダージョ スウォヴィアンスキェ (天野正道)

グラールウィンドオーケストラ・東京正人吹奏楽団・茨城県立日立第一高等学校吹奏楽部・三重県立名張桔梗ヶ丘高等学校吹奏楽部による2009年の共同委嘱作品です。 60小節で9分!の「スラブ風アダージョ」 指定テンポが四分音符=28という一般的にはあまり見かけない速度が示しており、”Molto Adagio”と表記されています。これにより、わずか60小節しかないものの10分弱の長さ […]

【吹奏楽名曲紹介】 エスティロ デ エスパーニャ ポル ケ? (天野正道)

グラールウィンドオーケストラ・リヴィエール吹奏楽団・栃木県立宇都宮南高等学校吹奏楽部・三重県立上野高等学校吹奏楽部による2008年の共同委嘱作品です。天野先生の交響曲第1番「グラール」の第二楽章にも当たります。 「なんでスペイン風なんだ?」 という意味のこの題名は委嘱の際に、秋田出身の天野先生の先輩にあたる佐川さんからの「スペイン風の曲を書くように」というオーダーに対して、なかなか思ったように作曲 […]