【吹奏楽名曲紹介】詩のない歌 (R.ルディン)

「うるさくない吹奏楽の傑作」

1997年に発表されたこの曲は、メロディーの美しさが人気のゆったりした作品です。日本では「佐渡&シエナ」の「ブラスの祭典3」で国内初録音され、一躍人気となった曲です。

隠れた名作曲家ルディン

ルディンは決して吹奏楽作曲家というわけではなく、ドイツのどちらかと言えば芸術音楽全般を扱っており、室内楽作品も数多く書いています。多くの楽譜が自家出版ということもあってか、この曲の知名度が一人歩きしており、ルディン自身はピックアップされることは少ないですが、今後とも注目して行きたい作曲家である事に間違いはありません。

演奏は意外と難しい

さて、気になる難易度ですが私個人の感想としては難しい部類に入ります。一応グレード3とは書いてあるものの、しっかり演奏しようと思うと、ユーフォ中心とした金管がかなり疲れる印象です。

巧みなオーケストレーションでありながらも、やはり勢いで誤魔化せない曲なので、しっかりとした基礎力が求められているなと感じます。聴いている方が癒される演奏にするには、相当な訓練がバンドには必要な曲です。逆に言えば、基礎を見つめ直す教材的な作品としても使えます。

「詩のない歌」 名演・名盤

「国内初録音にして至高」 佐渡&シエナ「ブラスの祭典3」

やはり、この曲を日本に紹介してくれたこのCDが名盤です。私はこのCDは日本の吹奏楽史に残る名盤だと思っていますし、この演奏がなければ「詩のない歌」は今のような人気作品とはなっていなかったと思います。

誌のない歌のみならず、CDの全ての演奏が名演で吹奏楽愛好家のバイブルと言っても過言ではないアルバムです!