【吹奏楽名曲紹介】ディスコ・キッド (東海林 修)

時代を超えて愛さえる吹奏楽ポップスの定番

1977年全日本吹奏楽コンクール課題曲ではあるものの、そんなことは関係なく時代を超えて愛される吹奏楽ポップスの定番曲です。1970年代から出てくるようになったポップス系課題曲の最盛期の一曲です。というか唯一無二の「ポップス課題曲」と表現する人もいます。

どうやら、77年の課題曲の公募には入選作がなく、急きょ委嘱されて書いた曲のようですが、編成を変えたり、アレンジや作曲者本人によって改定されたりなど、今なお愛され注目される作品です。

歌謡曲の巨匠による吹奏楽作品

作曲者の東海林修(しょうじおさむ)はポップスや歌謡曲の大御所作曲家の一人で、69〜74年にかけて放映されたNHKの「ステージ101」での音楽監督を勤めていた人物で、合唱曲として有名な「怪獣のバラード」を書いた人でもあります。

演奏のポイント

様々な音源が出回り、ノリノリな演奏が多いこの作品ですが、意外と難しいことで有名です。一般的な課題曲やポップス曲と比べてもスタミナが必要なので、演奏するときは少し注意しましょう。

大音量のサウンドで聞かせるよりも、ポップス特有のノリやグルーヴ、雰囲気で聞かせる作品ですので、丁寧に縦やニュアンス、コード感を意識して演奏したい曲です。

意外と落ち着いたテンポの方がかっこよく聞こえる作品ですので、安定感のあるベースとドラムの上にしっかりと乗っかる形で管楽器が音を積み重ねるという形が良いでしょう。

「ディスコ・キッド」 名盤・名演

「やっぱりシエナ!」 佐渡&シエナ「ブラスの祭典3」

ライブレコーディングの音源で、奏者のテンションとアドリブソロの応酬が見所の音源です。技術とノリが心地良い、何度聴いても楽しく聴きやすいバランスの良い演奏です。このサイトでも何度か紹介している名盤ですので是非!

「佼成も負けてない!」東京佼成「吹奏楽燦選」

評価が別れているアルバムで、私自身の好みとは少し違いますが、とても大事なアルバムの一つであるように思います。良くも悪くも、参考音源風というか、クセや仕掛けを施すことなく、曲というよりもスコア本来の姿が見えてくる演奏です。